お子様載せ自転車を使う上で避けて通れないのが、雨の日はどうするかという問題。梅雨に入り、この悩みはますます深刻になってきてしまいます。
雨の日は乗らないというのも一つの選択ですが、もう一つの解決策として多くの方が取り入れているのがチャイルドシート用のレインカバーです。今回は主要なチャイルドシートに合わせ、モデル別のオススメレインカバーをご紹介いたします。
【梅雨対策】チャイルドシートレインカバー特集
どれを選べばいい?
まず、チャイルドシートには下記の3タイプがありますが、それぞれのレインカバーに互換性はありません。よって、まずは取り付けたいチャイルドシートがどのタイプなのかをご確認ください。



その上で、こだわりがない限りは、メーカー純正のレインカバーをお選びいただくことでまず間違いありません。
特にハンドル一体型のフロントチャイルドシートの場合は、純正品以外の選択肢自体ないのが現状です。一方で後ろチャイルドシート用は汎用品も多く、中には高性能なモデルもあるので併せてご紹介します。
リアチャイルドシート編
ヤマハ ハグシート用「リヤチャイルドシートレインカバー YRCR-010」
ヤマハのリアチャイルドシート、ハグシートの純正レインカバー。
OGKの高性能レインカバー「ルーフ」シリーズのヤマハオリジナル仕様で、色とポーチの有無以外は同シリーズの「GRANDIA roof」と全く同じ。
そのため、現行のハグシートシリーズの他、その元となったOGKグランディアシリーズにも取り付け可能です。
頭の上から膝辺りまでを覆う上カバーと足元を覆う下カバーの2ピース構成で、上カバーはしっかりした芯材と関節を備え、この部分を扇形に大きく開閉することでお子様の載せ下ろしをする作りになっています。
また上カバーを半分開くことでサンシェードモードになり、晴れの日にも活躍。
下カバーは完全に取り外すこともできるため、蒸し暑い日もより快適に過ごせます。取り外した下カバーはハグシートの後ろポケットに収納するのがオススメ。
ヤマハのハグシートには、上にも書いたGRANDIA roofや、後述のシェル型レインカバーhoro!が取り付け可能です。
パナソニック クルームリアシート用「チャイルドシート(後用)レインカバー」
亀の甲羅のような見た目が特徴的な、クルームリアシート対応純正モデル。
甲羅型の上カバー、ビニール窓と足元のカバーが一体化した下カバーの2ピース構造で、上カバーと下カバーはファスナーで接続されており、これを開いてお子様を載せ下ろしします。
完全に分離して上カバーだけを残せばサンシェードとして使うことも可能。
外した下部パーツを収納できるポケットも設けられていて、外したはいいけど収納に困るということもありません。
クルームリアシートには、他にも後述するhoro!や、ヤマハ純正品と同様の機能を持ったルーフシリーズが適合します。
ブリヂストン ビッケ&HYDEE.II 標準リヤシート用「リヤチャイルドシートルーム」
ビッケシリーズのオリジナルチャイルドシート専用のレインカバー。箱型のすとんとしたシルエットで、見た目がとてもスマートです。
開閉は透明カバー左右のファスナーで行う方式で、片側を開き側面を広げてお子様を載せ下ろしします。
また、この透明カバーを左右両側開き、透明カバーを頭上まで捲ればオープントップで使うことも可能。カラーリングや反射素材の有無が異なりますが、HYDEE.II用のレインカバーも寸法・構造は全く同じです。
他2メーカーの純正レインカバーと違いサンシェード機能はないため、サンシェードが欲しい場合は下記のhoro!がオススメ。
汎用 maruto「シェル型レインカバーhoro!」
上に挙げた3メーカーとOGKのチャイルドシートに対応した汎用レインカバー。
構造はパナソニックのレインカバーとほぼ同じ。上カバー、下カバーの2ピース構成で、上下カバーを繋ぐファスナーを開けてお子様を載せ下ろしします。
上カバーだけ残して名前の通り馬車のホロのようにサンシェードとして使える機能と、外した下カバーを収納するポケットを備えている点も同様です。
一人乗り用の自転車にOGKのチャイルドシートを載せて子乗せ仕様にしている方や、ビッケ、HYDEE IIをお使いでサンシェード機能が欲しい方におすすめ。
汎用 OGK「roof」シリーズ
老舗の自転車用カゴ・チャイルドシートメーカー・OGKが展開している高機能レインカバーシリーズ。
対応するチャイルドシートに合わせて数モデルあり、「グランディアルーフ」は淵のパイピングと収納ポーチが付属する以外ヤマハ仕様と全く同じで、OGKの最高級モデル・グランディアシリーズとヤマハのハグシートに対応しています。
ヤマハの項でも触れた、扇状に開く大きく開く構造、roof(屋根)になる機能は全モデル共通です。
「ルーフキッズ」はパナソニックのクルームリアシートに対応しており、クルームシリーズをお使いでもルーフシリーズの機能面が気に入った方にオススメ。
残念ながらブリヂストンのチャイルドシートに対応したモデルはありません。
ハンドル一体型フロントチャイルドシート編
前載せモデルのチャイルドシートは各社構造、寸法が全く異なるため、汎用モデルというものが存在しません。
また、程度の差はあれ前が見づらくなってしまうため、ご自身の身長や視線の高さを十分考慮した上でご購入いただくのがおすすめです。
ヤマハ コクーンルームプラス用「フロントチャイルドシートレインカバー YRCH-001」
ヤマハの前載せモデルKISSのフロントシート用レインカバー。
後ろ用と同じく上カバーには芯材と関節を備え、チャイルドシート後方まで大きく開くことができます。
更に上カバーと下カバーは面ファスナーで留まっているだけのため開閉も非常に楽で、お子様の載せ下ろしは非常にスムーズ。
上カバーはほぼ全面透明で日除けとしての機能は備えていませんが、その分視界を遮りづらいという利点があります。
パナソニック クルームシート用「チャイルドシート(前用)レインカバー」
パナソニックの前載せモデルである、ギュットクルームの専用フロントレインカバー。
後ろ用に近い意匠で、日除けになる上カバーだけ残しながら、透明な下カバーを取り外すことが可能です。取り外した下カバーを収納するポケットももちろん完備。
機能面は言うことなしですが、高さがあることに加えて前への張り出しも大きく、前載せモデルの中でも特に視界が悪いため、乗車時の視線の高さを考慮してご判断いただくのがおすすめです。
ブリヂストン ビッケポーラe用「フロントチャイルドシートルーム」
ブリジストンの前載せモデル・ビッケポーラe専用レインカバー。
見た目的にも構造的にも後ろ用レインカバーの前バージョンといった趣きです。
後ろ用と違い側面を開けられないため、載せ下ろしは透明カバーの左右両側のファスナーを開けて行います。透明カバーを全開にしたまま後ろ用と同様にオープントップで使うことも可能。
後付けフロントチャイルドシート編
ヤマハは元々OGK製の後付けシートが純正モデルとして扱われているので、レインカバーも同様にOGKのものが採用されています。ブリジストン純正レインカバーはありませんが、汎用品に取り付け可能なモデルがあるのでご紹介します。
ハンドル一体型同様に前方の視界を妨げてしまうため、体格に合わせてご判断いただくのがおススメです。
OGK グランディアフロントシート・コンフォートチャイルドシート用「RCF-010 “roof mini”」
OGKの後付けシートの中でも上位機種2つに対応したレインカバー。
ヤマハbabbyの他、パナソニックのギュットアニーズや2022年以前のギュットクルームRなどがこれらのチャイルドシートを採用しています。
名前からも分かる通りルーフシリーズの前チャイルドシート用で、他の同シリーズモデルと同じく扇状に大きく開くので載せ下ろしもラクラク。
半開きにすればサンシェードになる上、下カバーは取り外し可能なため暑い日でも安心。下カバーの収納ポーチも付属します。
パナソニック クルームフロントシート用「チャイルドシート(前用)レインカバー」
2023年以降のクルームRとクルームF専用となる、クルームフロントシートのレインカバー。※2022年以前のクルームRには適合しないので注意が必要です。
上カバー、前カバー、下カバーの3ピース構造で、前カバーを取り外した上で上カバーを大きく開いてお子様を載せ下ろしします。
クルーム系レインカバー共通の特徴である、上カバーがサンシェードになる機能も健在。
前カゴに取り付ける収納バッグも付属するため、日ごろは上カバーだけで使用し、雨の時だけ下カバーを付ける使い方もオススメ。
汎用 Little Kiddy’s「あと付け(ハンドル引っ掛け式)前用レインカバー」
カタログ上では上述のハンドル一体型用のレインカバーとヤマハで純正品として採用されているOGK製、およびパナソニック、ブリジストンの後付けフロントシートに対応した汎用レインカバー。
卵型のサイドパネル2枚に中央の透明カバー、更に左右の足元カバー1枚ずつの5パーツで構成されており、透明カバーを上まで上げて載せお下ろしします。
別売りのサンシェードを取り付けることで日差し対策も可能です。ビッケモブ、HYDEE.IIにとっては貴重な後付けフロントシート用のレインカバーですが、注意点が1つ。
この2車種の専用シートは取付位置が高く、レインカバーを付けると他のモデル以上に前方視界が遮られるため、メーカーは運転者の適合身長をビッケモブの場合153cm以上、HYDEE.IIの場合160cm以上と設定しています。
ご自身の身長とご相談のうえでご検討ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
雨が降ろうと自転車での送り迎えが必要なお父さんお母さんにとって、レインカバーは梅雨を乗り切る頼もしい味方になってくれるでしょう。更にほとんどのモデルはサンシェードとしての機能も兼ね備えており、梅雨が終わって真夏に突入してからも重宝します。
その一方で、フロントチャイルドシートの場合は前方の視界が悪化してしまうため、ご購入にあたっては慎重に検討した方が良いのも事実です。ご相談も承りますので、お気軽にお問い合わせください。