国産e-bikeブランドの雄「YAMAHA」と「Panasonic 」が誇る人気クロスバイク、YAMAHA 『CROSS CORE(クロスコア) RC』とPanasonic 『XEALT(ゼオルト) S5』。
比較検討されることが多いこちらの2車種を、機能、乗り味の両面からの違いをモトベロスタッフの試乗レビューを交えながらご紹介致します。国産e-bikeをご検討の方は必見です。
『CROSSCORE RC』 VS 『XEALT S5』
フロントフォーク
CROSSCORE RCはサスペンションフォーク、XEALT S5はリジット(非サスペンション)フォークを採用しており、この二車種の一番分かりやすい異なるポイントです。
サスペンションは路面追従性が高く振動を抑制、衝撃吸収などの働きがある為、ブレーキを掛けた際やコーナリング中にハンドルが取られづらく、高い速度でも安心して乗れて頼れます。
反面、重量増やコスト増、ハンドル位置が高くなってしまう等のデメリットがあります。
かわってリジッドフォークには癖の無いシンプルな乗り味と、加速の邪魔をしない硬さ、軽さ、メンテナンス不要の気兼ねなさ等のメリットがあります。
どちらが優れているかは、乗る方の好みに大きく左右されるポイントですが、おススメ用途の違いはこちらです。
・サスペンションフォーク(CROSSCORE RC)
→ 車道と歩道のような日常的な段差に加え、砂利道や、林道もものともせず走るアドベンチャーライドが好み。
・リジッドフォーク(XEALT S5)
→ 舗装路を快速に走りたい。
ドライブユニット(センターユニットモーター)
・YAMAHA PWseries ST
・Panasonic GXドライブユニット
どちらのメーカーも欧州市場向けに開発した、軽量ドライブユニットの日本仕様モデルを搭載しています。
最大出力対決をすれば、数値面では最大90Nmを発揮出来るPanasonic に軍配が上がりそうです。（YAMAHAから公表はされていません）
しかし、通常走行中に最大出力が出ることは稀で、「状況に合わせていかにアシストをするか」この違いがe-bikeそれぞれの個性となっています。
止まった状態からの加速の鋭さを、最も強いモードで比較してみました。
強いて言えば、XEALT S5の方がアシストの切れる速度域まで一気に加速するモータ感を楽しむ速さがあります。
CROSSCORE RCの方がペダリングの回転に合わせて、速度を乗せていく自転車的な感覚があります。
また、路面状況や斜面、回転数に合わせ細かく調整されているのが、しっかり分かるのもYAMAHAモーターの魅力です。
モーター音は若干の個体差はありますが、Panasonic モーターの方が静音性に優れています。
まとめると…
- 最大出力 YAMAHA ＜ Panasonic
- スタート加速 YAMAHA ＜ Panasonic
- 自転車的漕ぎ感 YAMAHA ＞ Panasonic
- 状況変化 YAMAHA ＞ Panasonic
- 静音性 YAMAHA ＜ Panasonic
フレーム設計と完成車実測
細かい数値は各社公表しておりますので、こちらでご紹介致しませんが、身長170㎝程度からの方向け、CROSSCORE RC(Mサイズ)とXEALT S5(490㎜サイズ)で比較すると…
A：トップチューブ長
YAMAHA 569mm
Panasonic 620mm
K：リーチ
YAMAHA 370mm
Panasonic 441mm
B：シートチューブ長
YAMAHA 490mm
Panasonic 440mm
F：BBドロップ
YAMAHA 63mm
Panasonic 64mm
G：全長
YAMAHA 1071mm
Panasonic 1153mm
●ハンドル高実測
YAMAHA 約975mm
Panasonic 約955mm
●ハンドル幅実測
YAMAHA 約600mm
Panasonic 約595mm
設計では上記のように、シート下の長さ以外すべてでXEALT S5の方が長く、低重心でロングライド時にも安定感があります。
逆に、短い全長を活かして、ヒラリヒラリと小回りを利かせながら障害物を避ける走りが得意なのはCROSSCORE RCです。
また、乗り比べるとハンドル高以上に、視線の高さが大きく異なることが分かります。
体を起こした姿勢で視界が広く取れ、林道のような見通しが利かない状況や、狭い路地でも安心して走りやすいCROSSCORE RC。
少し前傾のスポーティな乗車姿勢で、伸びのある走りが可能なゼオルトS5と言えそうです。
付属品・アクセサリーパーツ
ハンドルに付属するスイッチモニターの操作感や、付属フロントライトの明るさに大きな違いは無く、どちらも便利で機能的です。
また、どちらにも街乗りに便利なスタンドが付属しますが、ドロよけ、リアキャリア標準装備はXEALT S5ならではの嬉しい標準装備です。
まとめ
「国産ブランド」「クロスバイク」「大容量バッテリー」など重なる部分の多い2車種ですが、乗り比べてみるとその違いは明らかです。
CROSSCORE RCの自転車らしい漕ぎ味と、キビキビとした操作性感のある走りを好まれるか、XEALT S5のスポーツセダンのような安定感のある走りでスピードを楽しむか、どちらも魅力的ですが、やはり好みは分かれるところでしょう。
モトベロでは試乗車をご用意しており、様々な車種を比較してご検討頂く事が可能です。
高額なe-bikeだからこそ、しっかり乗って、比べて、ご納得頂いたうえでご用意させて頂いております。
また、スタッフも様々な車種を乗って比較しているからこそのご提案でお客様にぴったりの車種をご提案致しますので、e-bikeご検討の際は是非お近くのモトベロへご相談ください。
